blue parakeet on hand

やめられない、生き物①

(※この記事は、何の役にも立ちませんが、大変な日々の中にいる貴方を、クスっと出来たら万歳です。)

①『セキセイインコ』

「犬派?猫派?」

犬と猫は、
性質がはっきり異なっているせいなのか、
人間のタイプに分類しやすいからなのか、

これに答えてもらう事で
なんとなく相手の事を把握できたような気になる、
便利な質問ですが、

アマノジャクな私は
それが解っていながら、
こう答えてしまいます。
『鳥派』と。

しかも大好きなのは、
セキセイインコ一択。

今日は、
私がなぜ
彼らの事を
こんなに好きなのか?という話をします。

free roadway surrounded by snow
Photo by Jeremy Bishop on Unsplash

それは、
小学、低学年の晩秋でした。

友達もいない、

なんにも楽しい事が無い
毎日でした。

ただ、学校へ行っては
帰ってくる日々、

帰り道の道路の、黒色。
重苦しくのしかかってくる雲の、鼠色。
落葉しきった枯れ木の、こげ茶色。
所在なく、
学校から家まで蹴り続けている小石の、白色。

tall trees covered with snow
Photo by Herrmann Stamm on Unsplash

ぼんやりと、
仕方なく、
家に到着したその時、
私は、聞いた事の無い生き物の声を聞きました。

急いで家に入ると
母親が、タオルでくるんだ箱のようなものを覗いて
笑っていました。

促されて、
覗くとそこにいたのは、

ピッカピカの新品絵の具を絞り出したような、
黄!緑!青!

selective focus photography of green parakeet decor
Photo by Chris Briggs on Unsplash

くりくりっとした黒目の周りは、
小筆で丁寧に描いたような波。
両頬には空色の雫。
肩から背中、尻尾の先っちょまで
極彩色を絶妙に組み合わせたグラデーション。
陰鬱さをぶち破ってくれる、可愛い声。

「なに!?この鳥?!」
「セキセイインコだよ。」
「せきせーいんこ???」

創造の神様の中でも、
「あいつのセンス、やっぱ抜群だよな」って、
一目置かれるような

そんな、抜きん出た才能を持つ
『神様の新鋭』が、
思い立って、全霊を注いで
丁寧に丁寧に、作り上げたような
驚愕の美しさに満ちた『生き物』に
私は、一目で魅了されました。

色が無かった私の世界に
強烈に明るい光を差し込んでくれた、
美しい小鳥

three green budgerigars perching on tree branch
Photo by David Clode on Unsplash

ふいに、
音楽の授業で習った
『バラが咲いた』という曲の歌詞が
頭に浮かんだ。

『淋しかった、僕の庭にバラが咲いた…』

というフレーズの意味が、分かったような気がしました。
そして、
インコ達に向かって、歌って聞かせました。
「心に咲いたバラってとこ、君たちの事なんだよ」と。

その後、
学校での時間の過ごし方も変わりました。

それまでは、
図書館で『白魔術』『白亜紀の植物』などを
ノートに書き写していた、
時間つぶしの昼休みは、

『セキセイインコ』の生態や、飼い方を調べる、といった
意欲的で生き生きとした時間へと
変化していったのです。

高じて、
様々な動物の生態、飼い方の本なども読み漁るようになり、
隣のクラスの人気者が、
(ペットの事で、だけど)声をかけてくるような事も起きました。

更に、
クラスメイトが初めて家に遊びに来る、という事件
(セキセイインコを見に来ただけ、だけど)にも
発展しました。

girl standing beside children
Photo by Karl Fredrickson on Unsplash

やがて、
居場所、のようなもの、
「私、ここに居ていいんだ…」
と、学校で、初めて
感じたりも、出来るようになりました。

あれから、数十年。
『セキセイインコ』はやめられません。

親指程の大きさしかない脳ミソで
どうして、あんな綺麗に
人の言葉のマネができるの?
(私は30年も東京にいるのに未だに、訛っている)

掌で、
握りつぶせる程の小さな体なのに
どうして、百倍も、図体のでかい私を
いつも勇気付けてくれるの?
私の事が恐くないの?

毎日、毎分、毎秒、
いつ見ても、

初めて見た、あの時と同じくらい
魅了され続けています。

私に光を、
ありがとう。

この世界に、
居場所を作ってくれて、
ありがとう。

そして、
『新鋭の神様』、
こんなに愛おしい生き物を作ってくださり、
ありがとうございました。
person holding black and white photo
Photo by Sonika Agarwal on Unsplash

「<h1>やめられない、生き物①</h1>」への4件のフィードバック

  1. 紗妃さん
    いつも更新を楽しみにしています。

    動物は私たちの心を和ませるだけでなく
    他人との距離も縮めてくれますよね。

    私は馴染みの近所猫に遭遇するたび
    (しつこく)ナデナデしています。

    猫派だと思ってた紗妃さんが鳥派とは
    少し意外でした。

    1. あざみ 様
      コメント、ありがとうございます。
      いつも、読んで下さっている方がいると解ると、
      頑張る気になります。

      動物の存在は、本当に素晴らしいです。
      「子はかすがい」
      と、同等レベルで、
      「動物もかすがい」
      です。
      近所猫、可愛いですね。
      撫でさせてくれるなんて、
      きっと、あざみさんが優しい事を感知しているのでしょう。

      紗妃

  2. いつもありがとうございます!
    私もセキセイインコを飼い初めて4年がたち、家族の一員です。紗妃さんがセキセイインコを好きな理由が分かり感動しました。セキセイインコ含め動物たちも人間の命と同じくらい大切ですよね!そして癒してくれて、日常を楽しくしてくれる存在です!また写真アップしてくださいね!

    1. みほこ 様
      コメントありがとうございます。
      動物たちの健気さは、人間以上だと思っています。
      そして、命の重さには変わりがありません。
      みほこ 様が、これからもセキセイインコ達と、
      幸福な時間を過ごせますように。

      紗妃

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